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内膝眼は、膝の前側にある経穴の名前です。位置の目安は、膝のお皿の下にある膝蓋靱帯の内側のくぼみ。単に「膝の内側ならどこでも同じ」ではありません。反対の外側にある犢鼻とは、目印にする側が異なります。
ただし、場所が分かっても、痛みの原因や適した治療が分かるわけではありません。膝が赤く熱い、大きく腫れている、体重をかけられない場合は、ツボ押しを試す前に医療機関へ相談してください。この記事は名称と位置を理解するための一般情報です。

膝のお皿は膝蓋骨と呼ばれる骨です。その下からすねの骨へつながる部分に膝蓋靱帯があり、内膝眼はその内側のくぼみを目安にします。臨床試験の計画論文に掲載された位置表でも、内膝眼(EX-LE4)は膝前面の膝蓋靱帯の内側、犢鼻(ST35)は外側と記載されています。
ここでいう内側は、自分の体の中心に近い側です。右膝なら左膝に近い側、左膝なら右膝に近い側になります。写真を正面から見たときの画面の右・左ではありません。左右の脚が入れ替わった図を見ると混乱しやすいため、まず自分の左右の膝の間に近い側を確認すると整理できます。
位置を知るために触れるとしても、椅子などに座って楽な姿勢を取り、強く押し込まないでください。くぼみが分かりにくいときに、膝を無理に曲げたり、痛いところを探して何度も押したりする必要はありません。腫れや痛みがある場合は、その状態自体を先に相談します。
「膝の内側が痛い」という表現は、膝全体の広い範囲を含みます。お皿のすぐ下なのか、関節の横なのか、すねに近い部分なのかでは、相談時に伝える情報も変わります。経穴名を覚えることにこだわらず、痛む場所を指で示す程度で十分です。名前が分からないことが、相談をためらう理由にはなりません。
なお、この記事の写真は生活場面を示すイメージで、経穴の位置を正確に示す図ではありません。画像上の手の位置をそのまま内膝眼と考えず、位置の説明と区別してご覧ください。施術に用いる位置は、担当する専門職に実際の体で確認してもらいましょう。
内膝眼と似た場所の説明で見かけるのが、犢鼻という経穴です。どちらも膝の前面ですが、内膝眼は膝蓋靱帯の内側、犢鼻は外側のくぼみが目安です。「膝のお皿の下」という大まかな説明だけでは、どちらを指しているのか分かりません。靱帯を挟んだ内外の違いを確認してください。
資料では、内膝眼にEX-LE4、犢鼻にST35という記号が添えられることがあります。これは資料を照合する際の手掛かりです。記号が違うから刺激を強くする、左右を同じ強さで押す、といった使い方を意味するものではありません。専門的な記号を覚えて自己流の施術を行う必要はありません。
見つけるときに迷う点は、相談用のメモに残せます。例えば「お皿の下の内側と言われたが、関節の横との違いが分からない」「左右で見え方が違う」などです。図を見た場合は、その図を見せながら尋ねると、言葉だけで位置を説明するより伝わりやすくなります。
左右でくぼみの見え方が違うと感じても、見た目だけで病気や骨格のゆがみを判断しないでください。強く押して形をそろえる、何分も刺激して変化を確かめるといったことは、位置を学ぶ目的から外れます。いつから違って見えるか、痛みや腫れを伴うかを分けて相談することが大切です。
資料を持って相談するときは、経穴名だけをメモするより、読んだ説明や図の出典も残しておくと確認しやすくなります。図が右膝か左膝か、正面か横からの図かを一緒に見れば、左右の取り違えを整理できます。分からない部分は体を押して確かめず、図のどこが不明かを尋ねましょう。
「内膝眼のあたりが痛い」という情報だけでは、膝のどの組織に何が起きているかは判断できません。膝の痛みには複数の原因があり、医療機関では経過や動き、腫れ、けがの有無などを合わせて確認します。ツボの名称が付いている場所だから、痛みもツボだけの問題だとは考えないようにしましょう。
鍼治療については、変形性膝関節症などの痛みを対象に研究されています。一方、その結果を「内膝眼を自分で押せば、どんな膝痛も治る」という説明へ置き換えることはできません。研究の対象となった病気、施術方法、比較相手、評価した期間が違えば、読み取れることも変わります。
今回、位置の確認に用いた論文は、臨床試験の計画を説明する資料です。表に内膝眼が掲載されていることは、その場所だけを押す方法の効果が実証されたことを意味しません。場所を定める資料と、治療の効果を調べる資料を分けて読むと、強い宣伝文句に引っ張られにくくなります。
一時的に楽になったとしても、傷んでいる組織が治ったか、運動を再開してよいかまで分かるわけではありません。逆に、押して痛かったことだけで内臓の異常などを断定することもできません。感じた変化は事実として伝え、診断や活動再開の判断は別に確認してください。
鍼灸を検討するときは、何を目的にするのか、どの時点で変化を見直すのか、医療機関での治療とどう併用するのかを尋ねます。体験談の読み方は鍼灸の効果を評価するときの確認点でも整理しています。
参考:Liほか(2020):膝の経穴位置を示す臨床試験計画・表1 / NCCIH:Acupuncture – Effectiveness and Safety / NHS:Knee pain

膝が赤く熱を持つ、大きく腫れる、急に強く痛む、体重をかけられない場合は、ツボ押しを始めず速やかに医療機関へ相談してください。発熱や全身のだるさを伴う赤く熱い膝は、特に早い評価が必要です。「血流が悪いだけだろう」と考えて、温めたり強くもんだりして待たないようにします。
けがの後に膝の形が変わった、伸ばせない、引っ掛かって動かない、急に力が抜けるような症状がある場合も、刺激の強さを調整して解決しようとせず診察を受けましょう。膝が動くかを確かめるために、深くしゃがんだり片脚で跳んだりする必要はありません。
皮膚に傷や発疹がある場所を押し続けたり、家庭で針を刺したりすることも避けてください。NCCIHは、不適切な鍼治療には感染などのリスクがあると説明しています。経穴の位置を知ることと、安全な施術を実施できることは別です。針の深さや角度をインターネットの写真でまねしないでください。
相談までの間は、痛みが増す活動をいったん控え、楽な姿勢を取ります。受診時には、痛い側、発症した日時、転倒やひねりの有無、腫れが増えたかを伝えましょう。血液を固まりにくくする薬などを使っている場合も、自己判断で止めずにお薬手帳を見せてください。
参考:NHS:Knee pain / NCCIH:Acupuncture – Effectiveness and Safety

強い症状がなくても、膝の痛みが続く、繰り返す、歩行や階段に支障が出る場合は相談が必要です。押す場所を探し続けるより、生活のどの場面で困るのかを整理しましょう。歩き始め、歩いた後、階段の上り下り、椅子からの立ち上がりなど、違いをそのまま伝えると役立ちます。
メモには、できる動作とできない動作の両方を書けます。例えば「平地は歩けるが階段を下りると痛む」「座っている間は平気だが立つときにつらい」という形です。回数や距離が分からなければ、普段の買い物や通勤のどこで困ったかという説明でも構いません。
すでに治療中なら、受けている説明や運動指導も共有します。新しく鍼灸などを利用する場合は、今の治療を中断する前提にせず、併用してよいかを主治医や担当者と確認してください。期待する変化を「痛みを完全に消す」だけに絞らず、生活上の困りごとと合わせて相談できます。
内膝眼の位置を知ることは、自分の膝について説明する手掛かりにはなります。ただし、無理に押す場所を見つけることが目的ではありません。歩く量の考え方は膝が痛いときの歩行についての記事も参考にしてください。
大阪西区針灸整骨院の受付時間や所在地は院のご案内に掲載しています。強い腫れや発熱、けがの後に動かせない場合などは、来院の相談より医療機関での評価を優先してください。
仕事や外出の予定がある場合は、階段を避けられるか、座って休めるかなど、必要な配慮も相談できます。膝の名前や位置の知識を増やすことだけで終わらせず、実際の生活で困っていることを担当者と共有してください。
参考:NHS:Knee pain / NCCIH:Acupuncture – Effectiveness and Safety