手根管症候群(手の痺れ)
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手根管症候群とは、正中神経(せいちゅうしんけい)という神経が、手首にある手根管という部分で圧迫されて起こる神経障害です。
正中神経とは?
正中神経は、親指~中指、薬指の半分(中指側)の手のひら側の感覚を支配しています。
手は日常で細かい動きや感覚を求められるため、重要な神経と言えます。
手根管とは?
手根管は、手首にある骨と靱帯で囲まれた伸び縮みのできないトンネル部分です。その中を指を動かす9本の腱と正中神経が通っています。
手根管症候群で起こっていることって?
例えば、
正中神経をコンセントケーブルの中身(導線部分)
手根管をケーブルの表面のカバー部分
だと思ってください。
表面のカバーには中身の導線を守る役割があるため、ケーブルをうっかり踏んでしまうことがあっても導線部分が痛むことはありません。
しかし、重い家具の下敷きになってしまい、押しつぶされたまま長時間経つとどうなるでしょうか??
表面のカバー部分は痛んでしまい、弾力性がなくなりますよね?
結果、中身を守ることができず、導線部分にも圧迫力がかかり、上手く電流が流れなくなってしまいます。
このように、過度な負荷がかかると手根管の狭窄につながってしまうのです。
『電流が上手く流れない=神経の感覚障害』とイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
また、人間の体の場合は、修復力がはたらきます。
過度にストレスがかかる部分を強くしようとして、手根管を通る組織が肥厚するという反応が現れることもあります。
手根管が狭くなる+中身が分厚くなる=手根管の中のゆとりが、さらになくなる
→神経が圧迫されやすくなる
というメカニズムです。
また、圧迫されやすい方向に手首を動かすことで症状がさらに増長されるため、手を軽く振ると一時的に症状が軽減されることもあります。
指の痺れ、痛み、感覚障害
初期は手のひら~人差し指、中指の痺れ、痛みが現れやすいですが、進行すると親指~薬指の半分の3本半の痺れへと発展していきます。
といった症状が特徴的です。
運動神経の障害
進行すると、母指球筋(親指の付け根部分の筋肉)の筋力低下が起こるため、母指球部分がやせて、親指と人差し指での対立運動(つまみ動作)が障害されます。
親指と人差し指との間を大きく開けないこともあります。
といった支障を来します。
使い過ぎた筋肉は硬く緊張し、肥大します。
物理的に圧迫力がかかってしまう原因です。
女性のホルモンの乱れによって起こる、”腱鞘のむくみ”が要因となると考えられています。
特に産後の場合、抱っこで手を使い過ぎることによる筋肉へのストレスも重なってしまうため、症状が現れやすいと言えます。
診療現場で実際に使われているテスト方法の一部です。
痛みが強ければ無理せず中断してくださいね!
パーフエクト・オー
親指と人差し指でオッケーサインを作ってみましょう。
綺麗な〇はできましたか?
手根管症候群では、つまみ動作が上手くできなくなるため、親指と人差し指の関節がピンと伸びて三角になってしまいます。
ファーレンテスト
左右の手の甲同士を合わせたまま1分間様子をみましょう。
しびれが強くなってきませんでしたか?
普段よりもしびれが強くなれば、陽性です。
しかし、何度も痺れや痛みをぶり返す方が陥りがちなのが、このような対処法のみを行い、”もう治った”と思い込んでしまうことです。
このような経験はありませんか??
『マッサージや電気治療を受けると、その時は身体がすっきりして症状が改善する。
だけど、時間が経つと手の痺れがぶり返し、またマッサージを受けに行く…』
『病院で手術は不要と言われ、注射や薬の処方のみを続けられ、一時的には症状が抑えられる。
効果が切れるとまた手の痺れや痛みが出て、薬をもらいに行く…』
残念ながら、このような方法で症状を緩和させることは、その場しのぎの一時的な対処法でしかありません。
腫瘍や腫れがないのであれば、何度もぶり返す原因が他にもないか調べてみましたか?
筋肉の硬さが神経を圧迫する要因となっている場合、そもそも筋肉が硬くなってしまう理由は何でしょうか?
筋肉が膨張するほどまでに硬くなるのは、
・筋肉の使い過ぎによる疲労
・筋肉の回復が間に合っていない
といった原因が考えられます。
例えば物を動かすとき、重さ・スピード・頻度といった条件が同じであったとしても、体にかかる負担が増える要因の1つが、姿勢不良です。
同じように体を使っていても、猫背のような悪い姿勢では重心の位置が体幹から遠くなるため、必要以上の力が求められます。
ダンベルを持っているシーンで考えてみましょう。
ダンベルを体の近くで持っているときよりも、体から離して持っているときの方が負荷がかかりますよね?
肩が前に出ている(=巻き肩)状態の猫背姿勢では必要以上の負荷がかかり、意図せず筋トレをしてしまっているようなものなのです。
筋力がつくのであれば問題ありませんが、姿勢が悪い場合にはただ疲労が残るだけという悲しい結果に…
筋肉を緩めるようなマッサージのみを行っても、筋肉にかかる負荷は変わらないので、時間が経てばまた硬くなってしまいます。
しかし、本来は睡眠中に筋肉の疲労が回復し、翌日には筋肉の緊張が改善しているものです。
それなのに、筋肉の緊張がどんどん強くなってしまう理由は何だと思いますか??
過度なストレスがかかった筋肉は、固くなり緊張します。
緊張した筋肉は、筋肉の間を通っている血管を圧迫し、血行不良に陥るため酸素が不足した状態です。
そのため、血流が悪くなるほどまでに緊張した筋肉は充分な酸素を得られず、睡眠中の回復が間に合わなくなるのです。
また、精神的なストレスによって自律神経が乱れることが、筋肉が硬くなり神経を圧迫してしまう要因になることもあります。
・緊張しているときの交感神経
・リラックスしているときの副交感神経
この2つの神経が互いにバランスを取り合っているのが自律神経です。
必要な場面に応じて、交感神経と副交感神経のどちらかが優位になり、心臓の拍動や血圧、消化管の動き、呼吸などをコントロールしています。
近年では、ストレス過多により交感神経が優位になりがちです。
自律神経が乱れると、この2つの神経の切り替えが上手くできなくなります。
人間は本来、リラックスしているときに熟睡できるものです。
交感神経が優位のままでは、
・寝つきが悪い
・眠りが浅い
・途中で目が覚める
といった悩みにつながります。
睡眠の質が悪いと、眠っているときの回復力も落ちるため朝起きても「何だかすっきりしない…」ということになりがちです。
精神的なストレスにより自律神経が乱れることは、さらに緊張が強くなった筋肉が神経を圧迫してしまい、痺れが悪化しやすい要因なのです。
骨盤を構成している仙骨の上には、背骨が積み重なっています。
頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個の計24個の背骨が積み重なって脊柱となり、横から見ると緩やかなS字を描いてカーブしています。
この脊柱のカーブは、生理的弯曲といい、クッションのように受けた衝撃を逃がす役割があります。
しかし、土台となる骨盤が歪んでしまうと、背骨1つ1つのバランスも崩れてしまい、S時カーブが過度に強くなったり、弯曲がなく真っすぐな状態になったりしてしまいます。
この状態が、猫背や反り腰といった悪い姿勢なのです。
骨盤が歪んだ状態では、必然的に姿勢が悪くなります。
不要なストレスが筋肉にかかったまま日常生活を過ごすことで筋肉は緊張し、筋肉の間を通っている血管が圧迫されて血流が悪くなります。
血流が滞ると必要な栄養が運ばれず、不要な老廃物は溜まるためさらに神経の圧迫を引き起こしてしまいます。
筋肉の緊張が原因で起きていると考えられる手根管症候群の場合、骨盤を本来の位置に戻し、全身の血行を促進することで改善できる可能性があります。
女性ホルモンのバランスが乱れる要因はさまざまですが、骨盤の歪みが生じると、女性ホルモンの働きが低下すると考えられています。
また、骨盤が歪むと背骨も歪むため、背骨と密接な関わりがある自律神経が乱れやすくなります。
精神的なストレスと背骨のずれがさらに自律神経を乱れさせ、回復力を低下させるのです。
筋肉や腱を緩めることで神経の圧迫を取る事も大切です。
しかし、ホルモンバランスが乱れている場合には、併せて治療を行うことで根本的な解決につながる可能性が高まります。
当院では、骨盤の歪みは
・筋肉が過度に硬くなってしまう根本的な原因
・自律神経や女性ホルモンの乱れの要因
だと考えています。
骨格を整えるために、ボキボキしない”ソフトで優しい骨盤矯正”を行います。
体への負担が少ないので、女性やお子様にも安心して受けていただくことができます。
鍼灸治療や筋肉治療も併せて行うことで、さらに回復力を高めるアプローチを行います。
また、治療中以外の時間の過ごし方の見直しも重要です。
・生活習慣で改善すべきこと
・家でのセルフケア方法
・自然治癒力を引き出すための睡眠に関する知識
などもお伝えさせていただき、総合的な視点から早期の症状改善を目指します。
痺れや痛みがさらに悪化するのではないかと不安がある…
持った物を落としそうで、気を抜いて手を動かせない…
腫瘍がある場合には整形外科での治療が必要ですが、原因が分からずに苦しんでいる患者さんが多いのが現状です。
原因不明と言われているからこそ、今まで受けたことのない治療を試してみることで改善する可能性があるのなら…?
諦めずに治療を受けることをオススメします!!
当院では、手根管症候群による痺れに悩まれていた方も、さまざまな治療を組み合わせることで症状が改善した方がいらっしゃいます。
悩まれている方は是非一度、当院にご相談くださいませ。
お電話や受付でご予約をお取りください。
できるだけお待たせしないように、予約優先制としております。
症状やお悩みを詳しく聞かせていただきます。
お体の状態をしっかりと把握することで、症状の原因をつきとめ根本改善できるようにいたします。
症状に合わせた施術を行います。
問診をしっかり行うことで、お身体に余計な負担をかけずに症状を改善することができます。
今後の施術方針などを丁寧に説明させていただきます。
分からないことがあれば、何でもご相談ください。
お帰りの際に次回のご予約をしていだたいてます。
ご予定が分からない場合は、後日お電話などでご予約いただければ大丈夫です。