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「産後の骨盤ストレッチを寝ながら行いたい」「赤ちゃんのそばで、寝たままできる体操を知りたい」という方は多いでしょう。出産後は授乳や抱っこが続き、自分のためにまとまった時間を確保するのが難しくなります。
先に結論をお伝えすると、痛みや出産後の経過に問題がなければ、寝ながら行う軽い運動は産後のセルフケアとして取り入れられます。ただし、体操で骨盤の骨が必ず締まる、出産前の位置へ戻る、体型が元通りになるというものではありません。
寝ながら行う体操の目的は、呼吸を止めずに骨盤底筋やお腹の深い筋肉を動かし、腰・股関節まわりを無理のない範囲で使いやすくすることです。強く締めたり、大きく伸ばしたりする必要はありません。
この記事では、産後に寝たままできる5つの体操、始める前の確認、帝王切開後の注意、中止した方がよい症状、整骨院や医療機関へ相談する目安まで解説します。

寝た姿勢には、身体を床やベッドに預けながら動ける利点があります。立った状態よりバランスを保つ負担が少なく、疲れているときでも呼吸や筋肉の感覚に意識を向けやすくなります。
一方、「寝ながら骨盤矯正体操」という言葉から、体操で左右の骨盤を押し戻すイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、セルフケアの目的を骨を動かして形を変えることに置くのは適切ではありません。
妊娠・出産後の身体には、腹部の筋肉の伸張、骨盤底への負担、活動量の変化、授乳や抱っこによる同じ姿勢の継続などが重なっています。現在の症状も、出産直後の変化だけでなく、その後の生活動作や回復の経過によって異なります。
寝ながら体操では、次のようなことを目標にします。
寝ながらだけでなく、立って行う運動を含めた全体像は、産後骨盤矯正ストレッチと自宅でできる体操の解説も参考にしてください。
開始時期は「産後何日目」と一律に決めず、出産方法、傷の状態、出血、痛み、体調を確認して判断します。
NHSは、合併症のない出産であれば、本人ができそうだと感じた時期から、歩行、軽いストレッチ、骨盤底筋運動などを始められると案内しています。最初は短時間にして、痛みや出血の増加がないかを確認してください。
帝王切開は腹部の手術です。傷の痛みや治癒の状態には個人差があり、出産時の合併症や会陰の傷がある方も同じ条件ではありません。運動を始める前に、産科・助産師・かかりつけ医へ確認してください。
走る、跳ぶ、強い腹筋運動をするなどの高負荷運動は、軽い寝ながら体操とは別に考えます。産後健診で相談し、痛み、尿漏れ、膣の重い感じ、腹部の盛り上がりなどがない段階から徐々に戻しましょう。
次の項目に問題がある場合は、体操の開始や継続を自己判断せず、医療機関へ相談してください。
体調に問題がなければ、床または沈み込みすぎないベッドで行います。赤ちゃんと同じ寝具の上で運動するのではなく、赤ちゃんの安全を確保してから始めてください。

最初から5種類をすべて行う必要はありません。呼吸ができ、痛みや不快感が出ない運動を1つか2つ選び、少ない回数から始めてください。
骨盤底筋やお腹を動かす前に、息を止めずに力を抜けるかを確認します。頑張ってお腹をへこませる運動ではありません。
確認ポイント:息を吐くときに肩が上がる、歯を食いしばる、お尻を強く締める場合は、力を弱めましょう。
骨盤底筋は、尿道、膣、肛門の周囲を下から支える筋肉群です。「尿を途中で止めるような感覚」を目安にしますが、実際の排尿中に繰り返すのは避けてください。
締めることと同じくらい、完全に緩めることが大切です。腹部、内もも、お尻に強く力が入る場合や、骨盤まわりに痛みが出る場合は中止してください。
尿漏れや膣の重い感じがある方は、産後の尿漏れと骨盤底筋の関係もご確認ください。
NHSでも紹介されている、呼吸と下腹部を組み合わせる運動です。勢いよくお腹をへこませるのではなく、コルセットをやさしく締めるような感覚で行います。
確認ポイント:お腹の中央が山のように盛り上がる、傷が引っ張られる、腰痛が増える場合はやめましょう。腹直筋離開が気になる場合は、無理に一般的な腹筋運動へ進まないことが大切です。

骨盤を大きく動かすストレッチではなく、呼吸に合わせて腰と骨盤の小さな動きを確認します。
確認ポイント:お尻を床から持ち上げたり、腰を強く押しつけたりする必要はありません。恥骨、仙腸関節、尾骨などに痛みが出る範囲まで動かさないでください。
ヒップリフトは、最初の4つが楽にでき、傷や骨盤まわりに痛みがない方が次の段階として試す運動です。出産直後から全員が行うものではありません。
確認ポイント:腰痛、恥骨痛、尿漏れ、膣の重い感じ、腹部の盛り上がりが出る場合は中止してください。回数や高さを増やすより、症状が出ないことを優先します。
毎回長時間行う必要はありません。体調がよい日に、次のような短い組み合わせから始められます。
ヒップリフトは毎回追加せず、基礎の動きが楽にできるようになってから試してください。疲れている日は呼吸だけでも構いません。体調の悪い日に回数をこなすことを目標にしないでください。
強く締め続けると、呼吸が止まったり、腹圧が過度に上がったりすることがあります。骨盤底筋は締めるだけでなく、緩める働きも必要です。
産後の痛みには、筋肉のこわばりだけでなく、関節、神経、傷、炎症などが関係する場合があります。鋭い痛み、しびれ、症状の悪化を我慢して続けないでください。
出産後の体型は、腹部の筋肉、姿勢、活動量、睡眠、食事、体重変化など複数の要素に影響されます。寝ながら体操だけでウエストや骨盤幅が必ず変わるとはいえません。
睡眠不足、発熱、出血、痛みがある日は休む判断も必要です。翌日まで症状が残る場合は、回数や運動の種類が今の身体に合っていない可能性があります。
呼吸、深い腹筋、骨盤を小さく傾ける体操から始めます。ただし、腰痛の原因は一つではありません。脚のしびれや筋力低下、夜間も続く強い痛みがある場合は医療機関へ相談してください。
腰痛と日常動作については、産後腰痛を相談するときの確認ポイントで詳しく解説しています。
骨盤底筋運動は選択肢の一つです。ただし、正しく力を入れられていない場合や、筋肉が過度に緊張している場合もあります。続けても変化がない、痛みや排尿の異常がある場合は、婦人科、泌尿器科、女性の骨盤底を扱う医療機関などへ相談してください。
まずは呼吸と深い腹筋の体操を少ない回数で行います。起き上がるときにお腹の中央が大きく盛り上がる、8週を過ぎても離開が明らか、腹部の痛みがある場合は医師や理学療法士へ相談してください。
「骨盤が開いている」と自己判断する前に、いつ、どの動作で不安定に感じるかを確認します。片脚立ち、寝返り、階段、抱っこなど、症状が出る動作によって必要な対応は異なります。

次の症状が出た場合は、体操を中止してください。緊急性が疑われる症状は整骨院より医療機関を優先します。
「産後だからよくあること」と決めつけず、気になる症状は産科、婦人科、泌尿器科、整形外科、かかりつけ医などへ相談しましょう。
寝ながら体操を続けても変化がない場合、努力不足とは限りません。運動の方法が合っていない、症状に別の原因がある、日常生活の負担が回復を上回っているなど、さまざまな可能性があります。
大阪西区針灸整骨院では、医療機関で確認すべき症状がないことを前提に、姿勢だけでなく、寝返り、立ち上がり、股関節や腰の動き、育児中に症状が出る場面を確認します。施術だけでなく、現在の身体に合わせたセルフケアを一緒に考えます。
当院の対応範囲や施術の考え方は、産後骨盤矯正の症状・施術案内をご覧ください。
経過が順調であれば、呼吸や軽い骨盤底筋運動から始められる場合があります。ただし、帝王切開、会陰の傷、出血、痛み、合併症がある場合は、産科や助産師へ確認してください。
最初は1種類を3~5回でも十分です。決められた回数をこなすより、呼吸を続けられ、痛みや尿漏れの悪化がないことを優先してください。
沈み込みすぎず、身体が安定する場所であれば行えます。柔らかすぎる寝具では腰や骨盤の動きを確認しにくいため、無理のない範囲で床のマットなども検討してください。
傷の治癒や痛みの状態によって異なります。呼吸運動も傷に違和感が出る場合があるため、自己判断で回数を増やさず、産科へ確認してください。
体操で骨盤の骨が必ず締まるとはいえません。筋肉を動かし、身体の支え方や動きやすさを整えるセルフケアとして考えましょう。
数分の寝ながら体操だけで大きく体脂肪が減るとは考えにくいです。体型には食事、睡眠、活動量、筋力、腹部の状態などが関係します。
軽い動きで楽になる場合もありますが、鋭い痛み、脚のしびれ、筋力低下、排尿・排便の異常がある場合は中止して医療機関へ相談してください。
年数だけで体操ができないとは限りません。ただし、長く続く症状をすべて出産や骨盤の開きに結びつけず、現在の状態を確認することが大切です。

産後の骨盤ストレッチを寝ながら行う場合は、骨を押し戻すことではなく、呼吸、骨盤底筋、深い腹筋、腰や股関節の動きを少しずつ取り戻すセルフケアとして考えましょう。
産後骨盤矯正の開始時期、必要性、効果、通院回数などをまとめて知りたい方は、産後骨盤矯正の総合解説も参考にしてください。